自動車(車)、バイク(単車)、トラックに対して蒸着メッキ(アルミニウム蒸着メッキ)は通用するのか?

自動車(車)、バイク(単車)、トラックのパーツに対して蒸着メッキ(アルミニウム蒸着メッキ)は通用するのか?

皆さんは、蒸着メッキ(アルミニウム蒸着メッキ)をご存じでしょうか?

簡単にご紹介致しますと、約2メートルの真空管(2メートル超える真空装置もある)に下地作業を終えたメッキをしたいパーツに治具をかけ
真空管の中に入れアルミニウムを蒸着させる加工方法です。

下地作業は素材によって変わってきますが、一つの例として蒸着メッキ加工(アルミニウム蒸着メッキ)でよく使う素材、ABS樹脂にします。
ABSの表面は2500番手から3000番手程の綺麗さにアンダーコートを付着させます。(ホコリは厳禁)
真空装置(真空管)の中でメッキ加工したい対象物を治具にかけ、その対象物を真空によって蒸着させる事でアルミニウムの膜がクロムメッキに似た風合いなる。
その強度を高める為にトップコートを施し、ABS製蒸着メッキ(アルミニウム蒸着メッキ)が完成します。

かなり簡単にご説明させて頂きましたが、皆さんが家でよく目にする物で家電製品や自動車の内装パーツが多いです。
ですので日ごろから目にしています。
蒸着メッキ(アルミニウム蒸着メッキ)のメリットは個人様には御座いません。
メーカー様にメリットがあるのは、電気メッキ加工(湿式メッキ)より一個単価が安いと言う事と環境対策としてもあります。
大量生産も可能です。

デメリットは、見栄えは電気メッキ加工によるクロムメッキよりも劣ります。(クロムを利用せず代わりにアルミニウムを使用する為)
後、電気メッキ加工によるクロムメッキよりも長持ちしない。(膜厚が薄い為強度が弱い)

蒸着メッキ(アルミニウム蒸着メッキ)は膜厚が薄くトップコートで保護している状態ですので強度が電気メッキ(クロムメッキ)より自動車(車)やバイク(単車)、トラックの外装パーツには適さない。

しかし、メーカー様は皆さんがご承知の様にコスト削減で一部、蒸着メッキ加工(アルミニウム蒸着メッキ)のパーツも御座います。
一昔前よりも現在、蒸着メッキ(アルミニウム蒸着メッキ)はレベルが上がっています。

内装パーツでしたら、雨や風、飛び石にさらされないので、光沢や深みが少し足りませんが有りだと思います。

真空蒸着メッキ(アルミニウム真空蒸着メッキ)加工の会社にも電気メッキの加工会社と同様にクオリティが良い会社とクオリティが悪い会社との差が御座います。