旧車のスチール製グリルを再メッキ加工(リクローム)出来るかのご説明をさせて頂きます。
2018年02月03日
この旧車のスチール製グリルの車種をお客様からお伺いはしておりませんがメッキが掛かっている方のグリルはお客様の旧車から
外されたパーツでもう一つのグリルはインターネットで手に入れられたパーツにご自分で塗装をされたパーツ。
お客様より当社に2つとも送って頂いてどちらを再メッキ加工(リクローム)をした方が良いのかを選択して下さいと言う事で
送って頂きました。当然、インターネットで手に入れたスチール製グリルにもメッキが掛かっている上に塗装をしている訳ですので
塗装を剥離しなければ素材が生きているかの判断は難しいですが、皆さんは写真のどちらを再メッキ加工(リクローム)をされますか?
絶対では有りませんが、皆さんが思っている通り塗装が掛かっている方がスチール製グリルの素材がましではないかと思われます。
お客様に塗装の付いている方を中ランク(厚メッキ)で再メッキ加工(リクローム)を行う事で了解をえました。
それでは旧車スチール製グリルを当社のメッキランク中メッキ加工(厚メッキ)による再メッキ加工(リクローム)の加工を
分かりやすく丁寧に業者様と個人様に御説明をさせて頂きます。
このグリルには塗装が付いているので車屋さんに有る剥離剤で作業を行います。
そうすると、本来のクロムメッキと錆が出てくるはずです。
その剥離をしなければなりませんので、メッキを自体をシアンで剥離致します。この場合綺麗に剥離が完了する迄に約一週間程掛かると
思われます。
その際何時もご説明をさせて頂いている様にメッキ面に隠れている錆と裏面の錆が繋がっている場合は溶けて無くなった状態になりますので
引き上げると貫通穴としてスチール製グリルが現れますが今回のスチール製グリルは50パーセント位の確率で貫通穴無しでシアンの剥離槽
から上がってくると思われます。
メッキの全てが剥離出来ましたら軽めにバフ研磨作業を行い板金加工がしやすい様にします。
この作業が終了致しますと真鍮を用いた楊板金加工を行いますが、この作業は数十年のベテラン専門職人による加工になるので仕上がりは
申し分御座いません。(当然、物の状態によりますが・・・)
因みに、この様なスチール製グリルは素材自体が大変薄いのでバンパーの様な肉厚が無い為に大変に真鍮を用いた板金は熟練の技術が必要に
なります。その理由は真鍮を溶かすので大変熱い状態で穴に入れますのでその横が更に錆で生地が薄くなっている場合は段々と穴が広がって
いきます。
楊板金加工が完了致しますと、バフ研磨によって鈑金痕と元々の生地、そしてピンホールを極力無くなる様に致します。
次にメッキ加工本来の作業に入りますが一番最初にメッキするのは銅メッキ加工になります。
一回目の銅メッキ加工はピンホールを埋める為の粉にする為の作業になります。
どう言う事かと申しますと銅メッキが掛かったスチール製グリルをバフ研磨作業をする事によって銅の粉になりますがその銅の粉がピンホー
ルに入り埋まると言う仕組みです。
この作業も大変重要な作業でこの作業を行う行わないによってメッキ加工が完成した時の見栄えクオリティに差が出ます。
この作業が終了致しますともう一度銅メッキ加工を行いメッキ加工完成後の見栄えを更に上げれます。
そしてニッケルメッキ加工を行い錆に強いメッキに仕上げ、最後にクロムメッキ加工を施し、仕上げに細かい粒子の研磨剤で磨きます。
当社の中ランク(メッキが分厚いメッキ)でもこれだけ手間が掛かります。
旧車グリルや現行車グリルをクオリティが良いメッキ加工や再メッキ加工(リクローム)をお考えの時はメッキ工房光沢屋にご相談下さい。
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