旧車、希少価値が高い車のパーツに再メッキ加工(リクローム)致しました。アンチモニ製部品
2018年04月12日
この写真は以前ご紹介させて頂いた旧車ジープのアンチモニ製パーツに上メッキ加工を施した状態です。
パーツ名はルーフレールブラケットの2種類で6個になります。
素材はアンチモニの中でも亜鉛ダイカストですが、何時も御説明をさせて頂いています様に鋳物系パーツのメッキが掛かっていない状態は
装飾クロムメッキ加工は可能ですが(鋳物専門の装飾クロムメッキ工場)、メッキが掛かっている鋳物(アンチモニパーツ)に再メッキ加工
(リクローム)による綺麗な状態での完成はありえません。
それではなぜ、この写真の様に新品以上の仕上がりになるのかと言いますとそれはアンチモニパーツの表面のメッキを剥離してからの作業に
ヒントが有ります。
その答えは細かい粒子のアルミニウム製金属パテを使い剥離してアンチモニ表面が巣穴で汚く見栄えが悪くなった状態を表面補修する所に
あります。
そしてメッキ用サフェーサー、プライマーで更に表面の生地を整えて巣穴を完全に無くした上で腐食を防ぐ事が出来ます。
この表面補修の技術を業者さんがマネしてもお客さんに納品できる様なクオリティで綺麗に仕上がりません。
サフェーサー、プライマー上には電気が通りませんので無電解メッキ加工や導電性塗料を用いて表面に電気が通る状態にしたら銅メッキ加工
を行い表面に銅被膜を付けてバフ研磨作業で削れた銅の粉を用いてピンホールに入れ込み更に表面を綺麗に致します。
ここまで作業致しますとメッキ加工を行えば完全に新品以上のクオリティに仕上がります。
後は、当社の中ランクのメッキの厚みが有る厚メッキ加工を行えば完成です。
今から、30年ほど前の自動車は国産車、外国車問わず、再メッキ加工(リクローム)が出来ないアンチモニパーツ(亜鉛ダイカスト)を
使っておりました。
ドイツのメルセデスベンツ、アウディー、ポルシェ、フォルクスワーゲン、BMW、過去に有ったドイツ車の自動車メーカー等も
アンチモニパーツを沢山の個所に使用していました。
イタリアのフェラーリー、ランボルギーニ、フィアット、アルファロメオ、ランチア、カバーりアウトモビリ、イベコや今では存在しない
イタリアの自動車メーカーのパーツ。
イギリスの名門ロールスロイス、ミニ、ベントレー、アストンマーチン、ボクスホール、
アメリカの自動車のクライスラー、クライスラーダッチ、ジーププリムス、フォード、リンカーンマーキュリー、ゼネラルモーターズ、
キャデラックビュイックポンティアック、シボレー、
日本車、トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、三菱、スバル、ダイハツ、スズキ、過去に存在した自動車メーカー。
ご覧の様に全てと言ってよい程、世界を代表する自動車メーカーの旧車がアウタードアハンドルやモール、ボンネットマスコット、
ライト枠、エンブレム、ライトリム、グリル等ありとあらゆる個所にアンチモニ素材を使用していた為に、世界の旧車を愛するマニアさんや
専門の自動車屋さんはこの様な旧車のメーカー在庫が無い為にレストアするのに困っていらっしゃいます。
スチールパーツや真鍮パーツ、アルミニウムパーツは通常の装飾クロムメッキ加工は可能ではありますが・・・・
アンチモニパーツを綺麗にする方法はこの表面補修を行った上で装飾クロムメッキ加工を行う事以外に方法は存在致しません。
ですので、世界の旧車を愛する個人様や専門の業者様はメッキ工房光沢屋にご相談ください。
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