旧車トラックのコーナーパネルを板金加工して再メッキ加工(リクローム)しました

今日のお話は、旧車のトラック(Kトラック)の

スチール製コーナーパネルにえくぼ傷ありの状態で

えくぼ傷を直し再メッキ加工(リクローム)した

パーツをご紹介させて頂きます。

当社のブログに1か月ほど前に加工前の画像を

貼り付けさせて頂いたのですが

加工前は上のアップ写真の中央部にえくぼ傷がありますたが

加工後はご覧の様にえくぼ傷は全く御座いません。

コーナーパネルの様な薄い生地にえくぼ傷や

あたり傷等が有る場合、非常にメッキ加工や

再メッキ加工(リクローム)で表面を綺麗にするのは

大変に難しいのですが当社は日本でもトップレベルの

板金職人による加工によりこの様な綺麗な仕上がりに

なります。

それでは、このパーツの加工方法をご説明させて

頂きたいと思います。

まず最初に行う作業はコーナーパネル表面に

付いているメッキを剥離致します。

自動車メーカー様のスチール製コーナーパネルには

町のメッキ屋さんと違って必ず

銅メッキ、ニッケルメッキ、クロムメッキと言う様に

3層になっており再メッキの出来上がりのクオリティを

上げる為にシアンにより剥離作業を行います。

その剥離日数は約7日程かかり

その際にパーツに錆が有る場合はメッキと共に

溶けて無くなってしまいます。

錆が酷い場合はこまめに剥離状態を確認しながら

剥離作業を行います。

続いてバフ研磨作業を行います。

約420番手程パーツを磨きますがそうする事により

よりパーツの表面の傷やえくぼ痕が浮き出す為に

板金職人が加工しやすいと言うメリットがありますので

板金加工する前にバフ研磨作業を行います。

当社のメッキランク中メッキ加工だけこの様な

板金加工を行うのですがスチール製パーツの場合

概ね真鍮を溶かした板金加工になります。

その理由は、真鍮自体錆に強い(腐食に強い)からです。

板金加工にはメッキ加工日数より数日かかります。

(混み具合によります)

数日による板金加工終了後、更にバフ研磨作業を行います。

板金痕とその周りの凹凸を綺麗に揃えます。

次に銅メッキ加工を行い

もう一度、バフ研磨作業によってパーツ表面に有る

ピンホールに削れた銅の粉を入れます。

この作業を行う事によってメッキ加工完成後

パーツの表面が更に綺麗に仕上がります。

この作業が終了致しますと

もう一度銅メッキ加工を行い

続いてクロムの下地のニッケルメッキ加工を

施します。

ここのメッキのポイントは長時間漬ける事により

錆に強くする事が可能です。

そして最後にクロムメッキ加工を施し

パーツ表面を細かい粒子の研磨剤で丁寧に磨いて

完成になります。

旧車トラックのスチール製グリル(シャッターグリル)も

コーナーパネルと素材の薄さほぼ一緒ですので

加工方法が一緒です。