ブログ

ランタンの燃料タンクやバイク燃料タンクにクロムメッキ加工を施す方法を個人様と業者様にご説明

写真の部品はアメリカ製ランタンの燃料タンクです。

個人様からのご依頼となりますが

たまにランタンにクロムメッキ加工を施して欲しいと言う

ご希望が当社に御座います。

基本、作りはバイクの燃料タンクと似ていますので

バイクの燃料タンクと合わせてお話をさせて頂きたいと思います。

ランタンの素材はスチールで製作されて入り

バイクもスチールで製作されています。

違うのは燃料タンク内部にバイクの燃料タンクは

仕切り板が有りランタンには御座いません。

今回のお客様はご自身でランタンに塗ってあった塗装を

剥離されて送って下さいました。

有り難い事では御座いますが部分的に剥がれていない個所が

御座いますのであまりご自分で剥離作業を

されない方が良いと思います。

やはり私たち業者の剥離とは全く違う為にもう一度

剥離作業をしないといけないと言う理由が御座います。

まず燃料タンク内部の燃料自体を全部出し切りますが

なかなか出すのが困難なのです。

水と違って粘り気があるので本当に時間が掛る作業になります。

燃料を出しきらないでメッキ槽に入れてしまうとメッキ液と

燃料が混じってしまってメッキ液全てがダメになり

しかも大量のメッキ液を全部メッキ槽から排出して

空になった大きなメッキ槽を綺麗に洗って

また新しいメッキ液を入れなければいけない事になります。

大変な大作業とコストが掛ってしまいます。

本当は樹脂パーツと同じように燃料タンクも燃料が

入っていない新品未使用品が良いと言えます。

完全に塗装剥離が終了致しますと

次に亜鉛引きと言う作業をおこないます。

スチール部材には殆どこの錆とめである亜鉛が付いています。

この亜鉛もメッキです。

これをクロムメッキ加工を施す前には完全に

剥離しなければいけません。

続いてバフ研磨作業に入ります。

上の写真に写っている刻印がありますが

この部分がをバフがけ致しますと完全に文字が無くなりますので

この様な刻印が必要である場合はバフ研磨はしないで下さいと

おっしゃって頂ければ刻印を残すことが可能です。

次に銅メッキ加工に入りますが、先程もご説明させて頂きました様に

この槽に入れる前には完全に燃料タンク内部には

油が入っていない状態でなければいけません。

電気メッキにより燃料タンク表面全体に銅被膜が付き

次にもう一度バフ研磨作業により削れた銅の粉を利用し

スチール表面に残っているピンホールに入れていきます。

更にもう一度銅メッキ加工、ニッケルメッキ加工

クロムメッキ加工と各メッキ槽に違うメッキ液が入らぬ様に

純水で洗いながら作業を行い仕上げ作業をして完成品になります。

車パーツやバイクパーツ、トラックパーツでその内部が空洞である物をメッキ加工するのには穴を開ける

今日のお話は自動車部品やバイク部品、トラック部品の中で、

メッキ加工されたい部品の内部が空洞である物は穴を

開けないといけない場合があると言う事について

お話をさせて頂きたいと思います。

上の写真は、昔の4tトラックの純正ミラーステーです。

素材はスチールでご覧の様に塗装付き。

これらのスチール製ステーは内部が空洞で出来ております。

所謂、スチール製パイプです。

その部材を曲げ加工や溶接しながら製作しており

どの方向に於いても穴が人が見て穴が全く開いていない状態です。

反対見た目に穴が開いている部品で言いますと

バイクのマフラーやエキゾーストパイプ、4tトラックや

大型トラックに付いているエアータンクになります。

これらの部品を思い浮かべて頂くと

どこかに人が見てしっかりとした穴が開いている事が分かると思いまが

メッキ加工に於いて、この人が見える穴が絶対に必要となる事が御座います。

ミラーステーの様な部品にメッキ加工を施す、

また、トラックのキャブに付いているパイプの

梯子等の様な穴が開いていない部品

この様に穴が開いていない状態でメッキ加工を施してしまうと

その部品が破損してしまう事があります。

その様にならない様に物の形状や大きさにもよりますが

パイプ1本に付き2か所ほど小さな穴をドリルで

開けさせて頂く事が御座いますが、当然その際にはお客様には

しっかりとご説明をさせて頂いた上で、どの辺に穴を開けさせて

頂いたら良いか打ち合わせをさせて頂きますので勝手に穴を

開けてしまう事は御座いません。

それらの部品を装着した時に真正面から見えない

部分に穴を開けるのが良いと思います。

お客様がメッキ加工を施されたい部品がパイプ製で完全に

穴が無い状態の場合は、ご本人がお好きな場所にドリルで

1ミリ強の穴を2か所は開けて頂くのも良いと思います。

しかしながら、ドリルが無かったり穴を開けるのが難しければ

穴を開けても良い部分に印をつけて頂くとこちらで穴を

開けさせて頂く事も良いと思います。

あまり、この様な穴が全く開いていない部品は少ないのですが

ニッチな部品の場合はよく御座います。

メッキ加工を施す業者としましてもパイプ製品で写真の様に

部品と部品を溶接している場合綺麗に溶接されていない状態では

メッキ槽に入れた時にその小さな穴から違うメッキ液に槽に入り

その全てのメッキ液がダメになってしまう様な事態になりますので、

お客様にとっても業者にとっても双方デメリットが発生致します。