ブログ

車パーツメッキ加工で平成8年式トヨタクラシックの傷と凹み有り前後バンパー再メッキ加工


フロントバンパー

リアバンパー

このバンパーは平成8年式

トヨタクラシックの前後バンパーです。

トヨタクラシックの形状は独特で

1900年代初期の様な

フロントとリアの顔になっています。

フロントバンパーとリアバンパーは

トヨタが当時のハイラックスサーフの

バンパーをそのまま移植し

トヨタクラシックとして販売された様です。

フロントバンパーの長さは2000ミリ

リアバンパーの長さは910ミリです。

普通はフロントばんぱーの方が短いですが

この車種は圧倒的にフロントバンパーが

長いのが特徴の一つです。

バンパー自体の形状も全体的にRが掛っていて

そかもバンパー両サイドが取り付けボルトが

入る様に丸みを帯びています。

その受け皿は腐食しにくい様に

ステンレスになっています。

これも普通のバンパーでは無い特徴的な部分です。

埼玉県の業者様からのご依頼ですが

トヨタ自動車の販売店に在庫が有るかを

調べて頂いたのですが

既に在庫は無いとの事でご相談でした。

フロントバンパーとリアバンパー共に

板金加工が必要な状態で

フロントバンパー正面の取り付け穴の

一つの箇所に大きな凹みがあります。

リアバンパーには端に白の塗装で

隠している箇所に傷が存在致します。

両バンパー共に裏面にはさほど錆が無く

スチールの肉厚も有る事から作業は

しやすい部類になります。

因みにトヨタクラシックの排気量は

2000ccでセダンタイプ内装はレトロでは

御座いますがナビなども付いている様です。

所謂、外装と内装は完全にレトロでエンジン等は

現代のエンジンになっております。

今回の再メッキ加工は当社のメッキランクの

厚メッキ加工(中ランク)と板金加工有りと言う

業者様からのご指定ですのでバンパー表面に

付着しているクロム、ニッケル、銅を

シアンを使い完全剥離致します。

剥離に要する期間は約7日です。

剥離完了後はバフ研磨作業し

リアバンパーに白色の塗装がされている

2か所の傷がバフ研磨で消える程度かを

慎重にバフ痕が残らない様に作業を行います。

あまり傷の箇所を念入りにやり過ぎると

バフラインが出てしまって反対に

クロムメッキ完成後汚く煮えてしまいます。

バフ研磨作業で浅い傷は無くなります。

フロントバンパーの凹みは裏から

叩き出さなくてはいけません。

この作業は昔ながらの板金作業ですので

トンカチを使用し有る程度、面が出る様に致します。

そして表面の凹みがましになった部分に

真鍮を溶かして凹みに流していきます。

面を板金痕の段差が無くなる様に致します。

板金職人からもう一度バフ職人に変わり

更に表面の段差を無くすように作業致します。

これでやっとバンパーの下地が完成です。

後は何時もの様にピンホールを埋めて

分厚めの3層のメッキ加工で完成になります。

日産旧車ハコスカ ケンメリ用L型タペットカバーをメッキ加工及び鏡面ポリッシュ仕上げ

このタペットカバーは日産の旧車ハコスカ

ケンメリに使用されているL型タペットカバーです。

素材はアルミニウム製ダイカスト

所謂アンチモニと言われる物でアルミニウムを

溶かしてこの型の鋳型に流し込み出来上がっています。

今から50年ほど経っているので

写真の様に汚れと油分、更に経年劣化もあり

見栄えが大変悪くなっています。

この様な場合に旧車を扱う専門の業者様は

ご自身で赤色の塗装をしてみたり、

タペットカバーに付着している汚れを取り除き

磨きこんでポリッシュ仕上げにされたり致します。

そうするとボンネットを開けるとタペットカバーが

メインに見えますので大変綺麗に見えます。

この様な作業はレーシングでサーキットされている

個人様も好んで綺麗にされています。

新品なんかはこの年代ですから手に入る事は

不可能に近いとは言え、新品が有ったとしても

タペットカバー表面は鋳物肌な上に酸化防止の

アルマイト処理されている見栄えですから

元々の新車の時も見栄えは

そう綺麗では無かったのですが・・・

やはり誰かが一番最初に磨かれたり

クロムメッキ加工を施されたりした時に

見栄えが大変良かったので、

他の方もそれを見習って今では

このタペットカバーを綺麗にする事が

珍しく無くなったのではと思います。

この様なボンネット内部のエンジン部品関連で

タペットカバーの様な綺麗にするのが大道の部品を

綺麗にする方法をご提案させて頂きます。

ご予算が無い場合や自分で

仕上げたいと思っている方は、

紙やすりや布やすりで磨くと

気が遠くなる位の日にちが掛る為に

工具店で3万円位のグラインダーと

アルミニウム用の研磨バフを購入して下さい。

番手は240番手から順番に

最終3000番手位までは購入して下さい。

恐らくこの時点で45000円から

50000円前後掛ると思います。

磨く前には必ず汚れと油分を取り除いて下さい。

この作業を怠ると仕上がった時の

見栄えが大変に悪くなります。

折角の努力が台無しになりますが

ご自分で磨かれている方の多くが

この作業をしていません。

タペットカバー表面の汚れや油分を

取り除く事が出来ましたら

アルミニウム用240番手研磨バフで

全体を万遍なく磨いて下さい。

バフが利かなくなってきたら同じ番手の

バフに変えて作業して下さい。

次に100番手前後づつ番手を上げて行き

この作業を続けて下さい。

最後にエアーで削れたアルミニウムやバフの

カスを吹き飛ばし完成です。

ここでやりがちなのが柔らかい布で磨く

これは傷が仕上がったタペットカバー表面に

付きますのでこれもご法度になります。

この作業で今までご自分で行われた

ポリッシュ仕上げより日数も少なく指や手も

あまり傷めないで作業が出来ます。

最後にこれを言ってしまうと

がっかりされるかも分かりませんが、

当社で行う鏡面ポリッシュは

仕上げた表面が曇りが全く無く

クロムメッキがかかった状態になりますが

先程ご説明をさせて頂いた工程では細部と

クロムメッキがかかった様な仕上がりは出来ません。

なぜかと言いますと鏡面ポリッシュ用の

専用のバフと研磨剤そして専用の機械が有るからです。

当然、タペットカバーに個人さんで

クロムメッキ加工は出来ませんので

我々の様な工場に依頼しなければ出来ません。