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自動車部品の純正ボンネットステーにメッキ加工 個人様

皆様の愛車にも付いている

ボンネットステーです。

ボンネットを開け持ち上げてボンネットが

閉まらない様にする為のあのステーの事です。

素材自体はスチールですが

ボンネットステーには3個所にゴムや

樹脂が付いています。

このままクロムメッキ加工を施すと

その工程で使用する薬品によりゴムや樹脂が変色

もしくは溶けてしまう(破損)してしまう等の

デメリットが発生する可能性があると

お客様にご説明させて頂いた上で最善の方法が

上の写真の様に一個所カッターで切り込みを

入れて取ってしまう事に致しました。

S字の先には黒色の溶かした樹脂によって

コーティングされている様な状態である事から

カッターで切り込みを入れたとしても

取り除く事が出来ない為に

このままの状態で加工する事に致しました。

経年劣化して錆がボンネットステー表面に

表れておりますのでシアンに漬け込んで

塗装や錆などを溶かしてしまいます。

このステーはパイプの様な空洞が御座いませんので

表面に穴を開けるなどの作業は必要ありません。

表面剥離終了後、バフ研磨作業致しますが

縦に対する強度はステーには御座いますが

横の強度が低い為に、力任せにバフ研磨して

歪まないように注意しながら研磨作業致します。

因みに、先端のS字部分にはバフレース致しません。

その理由は、樹脂が付着していますので

削れて無くなってしまう為です。

研磨作業終了後は、銅メッキ加工を施し

手間では御座いますがもう一度バフ研磨作業により

削れた銅の粉を利用しステー表面にある

ピンホールに入れて行きます。

そして、もう一度銅メッキを施す事により

クロムメッキ加工完成時の見栄えの

クオリティをより良く致します。

次にニッケルのメッキ槽に銅被膜を得た

ボンネットステーをプラチナ製治具を

掛けた状態で入れて電気を流しニッケルが

表面に付くように致します。

このニッケルと言う金属の性質は硬度があり

腐食にも大変優れていて次に行われる

クロムとの相性が良い金属です。

メッキに漬ける最後の工程であるクロムの

メッキ槽に治具を掛けて槽に入れ電気を

流す事によりクロムと相性が良いニッケル表面に

クロム金属が付着していきます。

メッキ槽に漬け込む工程が終了致しますと

次に行う作業はクロムメッキがかかっっている表面を

細かい粒子の研磨剤(青粉)で

丁寧に磨いてクロムメッキ加工終了となります。

ボンネットステーには元々、ゴムが2個所付いていましたので

加工前に外したゴムを元通りに付けて完成品になります。