自動車コンバーチブルのシボがあるゴム製樹脂にメッキ加工 個人様
2018年10月04日
この部品は
車名はお聞きしていないのですが
コンバーチブルの部品だそうです。
写真をご覧の様に
サメ肌の様なザラザラした感じの樹脂なのですが
恐らく滑り留めの意味合いがあるのではと思います。
この様な見栄えの部品の多くは
自動車やトラックの内装部品に使われる事が多く
皆さんの愛車に装着されているダッシュボードの
表面はこの様なザラザラしたサメ肌ではないでしょうか?
この様な表面の事をシボと言います。
このシボが有る素材にクロムメッキ加工しようとしても
表面をバフ研磨しても平らにならない為に
普通ではメッキ加工は出来ないと思われるかも
分かりませんが表面のシボを削って平らにすると
言う発想では無くて
そのシボのザラザラにアルミニウムの粉と
樹脂パテを混ぜた混合パテで表面を平らに
作り直すと言う発想で生地を修正致します。
そうする事でシボが隠れて表面が平らになります。
次に更に形状を整える為にその表面を磨きます。
スチールやアルミニウム、ステンレス
真鍮等の金属表面をバフ研磨作業で
磨くような事とこの時点で一緒です。
そしてこの混合パテで形が出来た状態に
メッキ用サフェーサー及びプライマーにより
下地修正を施して表面を整えます。
この作業も普通のクロムメッキ加工で
行う作業では無かった事です。
次にプライマー表面に電気を通せる様にする為に
無電解メッキや導電塗料を使用する事により
表面に通電効果を得る事が出来ます。
後は当社メッキランクの中メッキ加工
(メッキが分厚い)を行います。
銅メッキの槽に通電効果を得た部品を
プラチナ製治具に付けてこの中に漬け込みます。
電気の容量が決まっていますので
幾らでも電流をアップしても良いと
言うのでは御座いません。
銅の金属皮膜を電気の力で得たら
バフ研磨作業によって削れた銅の粉を利用し
表面のピンホールに入れて行きます。
そしてまた、銅メッキ槽に部品を入れて
銅の金属皮膜を得ます。
銅被膜はニッケルやクロムと違い柔らかいので
メッキが剥がれてしまう事を防ぐ事が出来ます。
続いてニッケルメッキの槽に銅被膜で覆われた
部品を漬け込みます。
この工程も電気を使用しているので
ニッケルの金属皮膜で更に分厚く覆われます。
次にクロムのメッキ槽に漬け込み
電気の力でニッケル表面にクロムの
金属皮膜を得る事が出来ます。
それぞれのメッキ槽には銅のメッキ液
ニッケルのメッキ液、クロムのメッキ液が
電気の力で部品に引き寄せられて表面に
それらの金属皮膜を得る事が
出来ると言う方法が電気メッキと言う方法です。
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