メッキ加工で割れが発生しているインパラデッキパネル3分割
2019年08月12日
上のパーツはインパラのデッキパネルです。写真では分かりにくいかも分かりませんが中央部のパネルに数か所に渡ってヒビが確認できます。インパラデッキパネルの素材はアルミニウム製で肉厚2ミリ程度で一枚のアルミニウム板から出来ています。端々は強度を高める為に折り曲げています。サイドのパネルもアルミニウム製で肉厚も折り曲げ強化も同じです。中央部のパネルの長さは約1400ミリ、サイドパネルは250ミリの2枚で3分割になります。皆様もお分かりになられていると思いますが、サイドパネル2枚のクロムメッキの光沢と中央部パネルの光沢の違いに気づかれていると思います。お客様がオークションで程度が良いインパラデッキパネルを購入されて組み合わせて弊社に送って頂きました。このインパラのデッキパネルは純正新品未使用品は手に入る事は御座いません。ですので綺麗にしたい場合はインパラに装着しているデッキパネルを外してメッキ加工を施すか、又はオークションなどでデッキパネルを落札しメッキ加工を施すしか方法が御座いません。しかし中々、程度が良い状態のデッキパネは無くて写真の様に割れが表面に見える物や経年劣化によりご覧の様になっているのが殆どです。その理由は最初にご紹介させて頂きました様にインパラデッキパネルの肉厚が2ミリ程度でアルミニウム製板を金型で成型している為に強度が弱くひねりや衝撃に対してこの様な状態になります。インパラを扱う専門業者様やインパラのオーナー様ならご承知の事です。レストアする時に厄介になるパーツの一つです。それではこのインパラデッキパネルを再メッキ加工により綺麗にする方法をご紹介させて頂きます。1番最初に行うのは表面剥離です。デッキパネルに付着しているクロムメッキ、ニッケルメッキ、銅メッキを完全に剥離致します。万が一、表面剥離しないで再メッキ加工を施してもメッキは付きません。メッキ加工や再メッキ加工を施すには元々パーツに付着している物は全て邪魔になってしまう為です。メッキを完全剥離出来たら2番目に行う作業はバフ研磨作業です。アルミニウム製品をバフ研磨するのとスチール製品をバフ研磨するのとは全く違います。アルミニウムの研磨の方が難しいです。アルミニウムはスチールよりも柔らかく巣穴やピンホールが多いのも特徴です。特に経年劣化した状態になったり板金加工を必要とする場合はかなりの技術が必要となります。写真に貼り付けさせて頂いた様な小さな割れでさえスチールの板金加工の様にはいきません。その為にもこの様なパーツでも新品未使用品の様な仕上がりをお求めになるお客様には弊社のメッキランク上メッキ加工が望ましと言えます。この作業は板金加工やメッキ厚でピンホールを埋めたりする様な考え方では御座いません。アルミニウム製金属パテにより表面補修を施した状態にしてから厚メッキ加工を施すと言う考え方の方法です。
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