再メッキ加工及び板金ハーレークレイジーフランクフェンダー
2019年09月03日
再メッキ加工及び板金加工をご希望された今回のパーツ名は、アメリカのハーレー用カスタムメーカー製作品ハーレー用クレイジーフランクフェンダーです。素材は全てスチール製で元は塗装が施されていてフェンダー表面に溶接されている丸パイプとの段差にはパテで表面がなだらかになっていた様です。このパーツのオーナー様は4か月ほど前にフェンダー周囲に溶接されている丸パイプとフェンダーとの間に有る隙間を板金加工を施して隙間を無くした上でクロムメッキ加工を施したいとバイク屋さんでお願いをされて出来上がったのが上の写真の様に隙間が埋まっておらずがっかりされて弊社にご相談して頂きました。このオーナー様のお話をお伺いさせて頂いた時に、このパーツに対してかなりの拘りをお持ちだと強く感じさせて頂きました。弊社も今までに様々なオリジナルパーツやカスタム製品に板金加工を施した上でメッキ加工を施させて頂きましたが、今回のご相談内容はバイクフェンダーに於いてはトップレバルでした。今回のオーナー様とのご商談で出来る限り溝を埋めて綺麗にして愛車に装着したいご希望を受けさせて頂きましたので加工方法を皆様にご紹介させて頂きます。検品で感じたのは前回お客様がご依頼されたバイク屋さん、塗装を剥離してパテが出てきた時はビックリされただろうと可愛そうな気持になりました。この溝全てにパテが有る場合パテを全て取り除かなければ次の工程に進むことが出来ないからです。パテを全て取り除くだけでもかなりの手間が掛ります。隙間に少しでもパテが残っているとメッキがのりませんから。弊社でまず初めに行う作業は剥離です。シアンで約1週間強漬け込み表面をスチールその物に致します。そこからが板金加工になります。上の写真ではお分かりになりにくいですがかなり深さがあります。しかも前周囲といたる箇所に丸パイプが溶接されています。当然板金加工を施したとしても面出しするのもかなり難しくサンダー等で削るとフェンダー本体に刃が当たって傷を着けてクオリティが下がる恐れもあります。弊社の熟練板金加工職人が作業にあたりますが、皆様もお分かりになられます様に絵で描いた様な仕上がりになるとは限りません。しかし時間と手間を惜しまず補修を施します。次に行う作業はバフがけです。普通の形状のフェンダーでは御座いませんので専用バフ等を使用し作業を行います。特に入り組んでいるか所にはルーターを使用して磨きます。次に銅メッキ加工を行いますがこのフェンダーにあった治具を作らなければいけません。銅メッキ終了後にもう一度バフ研磨によりフェンダー表面に有るピンホール埋め、二回目の銅メッキ加工、次にニッケルメッキを分厚く、最後にクロムメッキ加工を施して綺麗になったフェンダー全体を更に青粉で丁寧に磨いて完成品になります。
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