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光量不足で車検が通らないリフレクターに再メッキ加工

今日のお話は毎日の様に弊社にご相談が有る光量不足で車検が通らないリフレクターに対しての再メッキ加工してもらう事が可能なのかと言う事です。この様な場合、一番良いのは愛車をお買いお求めになられたディーラー様に問い合わせて新品未使用品のリフレクター在庫が有るかを調べてもらって、あれば購入する事が望ましですが10年以上経っている様な自動車の場合は通常メーカー在庫が無い事が多いです。この場合愛車を手放すかそれとも車検が通る様に光量(カルデラ)を再メッキ加工により上げるかと言う選択になると思います。ここで皆様にリフレクター内部に付着しているメッキについて詳しくお話をさせて頂きますがこのお話は非常に大事な事です。今から50年ほど前のリフレクターの多くは電気メッキ加工(湿式メッキ仕上げ)でライトの熱に強く光量も経年劣化しても長持ちする様なクオリティでした。例えばポルシェやベンツ、BMW等のリフレクターボッシュ社がそれです。この時代から徐々に蒸着メッキ(乾式メッキ仕上げ)のリフレクター生産が多くされる様になりました。これは自動車部品に特化したドイツのボッシュ社に限らず世界中の自動車部品メーカーもこの方法を採用してきました。リフレクター素材がスチールからABS樹脂にシフトされてきてから再メッキ加工出来ない物も出てきました。その理由はキツイ剥離剤にあります。この剥離剤は蒸着メッキの素材であるアルミニウムを溶かすだけでは無く、経年劣化したABS樹脂表面の生地も荒れたり場合によってはひびが入ったり割れる事さえ御座います。先ほどもご説明させて頂きました様に昔のリフレクター素材はスチール製が多く採用されていたので剥離剤でひびが入ったり割れたりする事は御座いません。この事から経年劣化したABS製リフレクターに対しての再メッキ加工は100%出来る物では無くて剥離剤に対して素材が耐えれるレベルにあるかを検査しなければいけないと言う事です。最近の高級車、国産、外国産問わずリフレクターの寿命は早ければ7年位程度です。最近は新車を購入しても数年で乗り換える方も多いと思います。弊社は大手自動車メーカー様ともお取引が御座いますのでこの様な低寿命のリフレクターの事も承知しております。メーカー様も皆様が10年も愛車を持ち続ける事はそう無いとお考えになられている様です。しかもリフレクターだけ購入する事が出来ない事が多くリフレクター内部部品と付属部品一体で購入する様になっています。これは普通自動車だけでは無くてトラックやバイクも同じシステムです。お客様にとっては良くない事だと感じます。