昨日の続きでトラック用バンパーのメッキ加工や再メッキ加工(リクローム)を行う為のご説明をさせて頂きます。
2018年01月12日
バンパーのメッキ加工におけるご説明の最後にトラック用バンパーのご説明をさせて頂きます。
トラックメーカーで車種によってバンパーの素材が違いますが、4トン車以上のトラックはスチール製バンパーを採用していて
2トン車クラスは樹脂製バンパーを採用している事が多いです。
スチール製バンパーの場合は樹脂製バンパーと違い、塗装剥離や脱脂等きつい薬品を使用したとしてもスチール表面が溶けたり不具合が
生じる事がありませんので、経年劣化したバンパーでも何の問題も無くメッキ加工や再メッキ加工(リクローム)が可能です。
現行のトラックの場合、どのメーカー様もスチール製バンパーであるならばオプションでメッキバンパーが手に入ります。
10年前位のトラックになると場合によってはメーカー在庫が無い場合が多い為に当社でメッキ加工や再メッキ加工(リクローム)の
ご依頼をされます。
まず、経年劣化によって錆や傷が付いている状態のバンパーの場合、上メッキ加工か中メッキ加工の何れかを選択して頂きます。
中メッキの場合、メッキ厚を分厚くしてクオリティを出す方法になりますが、初めに行う作業は依頼されたいバンパー表面のメッキや
塗装を剥離するところから作業が始まります。中メッキの場合は綺麗に剥離が出来るシアンを使います。
バンパー表面の状態にもよりますが約1週間程かかる為に町のメッキ屋さんの様に納期が早いと言う事は御座いません。
バンパーの表面に錆止めが綺麗に溶けた状態になると、次に行うのが布バフを使った研磨作業を行います。
大体、400番程度磨きます。(顔が映る程度)
婚作業でバンパー表面が傷が有るか、腐食痕が有るかが分かりますが
お客様それらを板金加工によって見栄えのクオリティをご希望される場合は板金加工を行います。
中メッキ加工における板金加工の仕方は、真鍮を用いた楊板金加工になります。この板金は板金箇所が綺麗に仕上がる他
錆に強いと言うメリットがあります。お客様の方で板金加工されますとクオリティが下がりますのでメッキ加工や再メッキ加工(リクロー
ム)が不可になる事がありますのでご注意ください。板金加工をご希望される場合は忙しさにもよりますが、通常1種間ほどかかります。
板金加工が終了いたしますともう一度布バフによって磨きます。その際、板金加工を行った場所を中心に行います。
この作業を行う事によって板金で表面が盛り上がった個所と元々の表面を平らに致します。
この時点で下地作業が完了した事になります。
ここからがメッキ加工になりますが、銅メッキ加工を行い、もう一度布バフを使用し研磨作業を行うのですが、なぜ銅メッキ加工
したのに銅を削るのかと言いますと、金属には大かれ少なかれピンホールと言う針穴が有ります。このピンホールに銅の削れた粉を
布バフによって穴を埋める効果があるのです。
この作業を行う行わないによって見栄えのクオリティに差が出てくる位大切な作業になります。
この作業によって銅が削れてしまっていますので、もう一度銅メッキ加工を行います。次にニッケルメッキ加工を分厚くすつ事によって
錆びにくく致します。いよいよ最後に行うメッキ加工がクロムメッキ加工になります。
続いて2トン車以下で使われる樹脂製バンパーにメッキ加工を行うご説明をさせて頂きます。
現行自動車と同様にポリプロピレン製樹脂(PP)を2トン車や1.5トン車によく使用されています。
純正自体は未塗装なのですが、殆どのトラックは塗装をされて納車されますので素材の表面が元々ザラザラなのかツルツルなのか
剥離しなければ分からないところではありますが、大抵シボ付きで触るとザラザラしています。
このザラザラの状態でメッキ加工をしても綺麗に見栄えがならないので表面をツルツルにする為に、表面補修と言う作業を必ず行います。
この作業を行った後に通電効果を出さなければ電気を通すクオリティが良いメッキ加工が出来ない為に通電効果作業を行います。
ここまでの作業が下地作業と言います。
後は、スチール製メッキバンパーの様に銅メッキ加工、ニッケルメッキ加工、クロムメッキ加工と言う工程メッキ加工としては完了になりま
す。
かなりアバウトな説明になりましたがこの様な感じで仕上げます。
バンパーにクオリティが良いメッキ加工をご検討されているメーカー様、業者様、個人様はぜひメッキ工房光沢屋にお問い合わせ下さい。
絶対の自信が御座います。
明日は、トラック用スチールバンパーに上メッキ加工を施す場合のご説明をさせて頂きます。
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