自動車用オイルパン、ギアケースにメッキ加工か鏡面ポリッシュか光沢アルマイトを施し綺麗にするお話を個人様と業者様にご説明させて頂きます。
2018年11月02日
上の写真は新品未使用品の
エンジン内部用オイルパン
(ギア付近に装着されている)です。
旧車の180SX用でサーキットで
使用する自動車に装着致します。
このレーシングカーには内装から外装、
エンジン、マフラー全てオリジナル仕様にして
見えない個所にも徹底的に拘られております。
恐らく180SXに於いては
トップレベルだと思います。
このギア付近に付いているオイルパンは
上の写真一番目の方向に装着されており
部品中央部から下部しか見えない物です。
オーナー様からのこの部品に対しての
ご説明では走行時に200℃程度の
熱が掛る物だそうです。
このオイルパンをエンジンルームに
装着するとオイルが漏れたり
破損しない限り脱着する事は無いとの事です。
その事からオーナー様より200℃以上の
耐熱が有り尚且つ腐食しにくく
極力綺麗さが長持ちする方法で加工を
お願いしますとのご相談です。
当社にこの部品の加工方法は
お任せと言う様にして頂きました。
この部品の素材はアルミニウム製鋳物
所謂、アンチモニです。
この新品未使用品のオイルパン部品には
アルマイト処理が施されており
腐食しにくく加工を施しています。
当然、この時点の腐食しにくくもっとも
適切な処理方法は普通のアルマイト加工です。
しかしながら綺麗さに関しましてさほど
表面が綺麗であるとは言い難い風合いです。
次に考えられる方法はクロムメッキ加工よる
表面を綺麗にする方法ですが
耐熱的な問題は御座いませんが
上の写真を見て頂くと分かる様に
大変入り組みが激しく形状が歪であるがゆえに
メッキが部分的にのらない個所が出てくる
その為に綺麗な部分とそうでない部分との差で
全体としての見栄えが悪くなります。
次に考えられる加工方法は鏡面ポリッシュです。
綺麗さは一番である事は間違いない方法ですが
その綺麗さは到着する位置から考えると
長持ちしないと考えられます。
と言う事はオーナー様のご希望通りの
加工方法は無いのではと思われますが
最後の手段で一番最初にお話しさせて
頂いた処理方法、アルマイト処理です。
このアルマイト処理には様々な種類が有り
カラーアルマイトが有名ですが
トラックのアルコア製アルミニウム製ホイルで
使用されている通称光沢アルマイト処理と言う
方法が御座いますが
本来、光沢アルマイト処理と言う言い方はいたしません。
アルマイト処理する前に様々な研磨方法により
アルミニウム表面の生地を磨き
その上にアルマイト処理を施す事により
まるでクロムメッキが施された様に
仕上がります。
今回の加工方法は研磨処理後に
アルマイト処理する事に致します。
この部品はこの方法が正解であると言えます。
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