リベット留めバンパーを再メッキ加工を施す
2019年11月04日
本日のブログは写真をご覧の様にバンパー裏面に車体に取り付けするする為のステーをリベットで留めている状態の現物を再メッキ加工するお話をさせて頂きたいと思います。私は仕事柄、様々なバンパーを見てきましたがバンパー裏面に車体に装着する為に有るステーをリベットで留めている現物は初めて見て驚きました。このメッキバンパー表面はかなり経年劣化が進んでいるので全体的にキツイ錆が表面を覆っています。と言う事は恐らくこのバンパーは、ワンオフ製作バンパーでは無くてメーカー純正バンパーだと思われます。大概のメーカー純正バンパーはこの様な作りになっていないので、どの自動車のバンパーか気になります。後日お客様にお聞きしたいと思いますが、実はこのようにリベットで留めている様な部品はクオリティを高める為にリベットにドリルで穴を開けてステーとバンパーを分解しなければいけません。それは何故かと申しますと皆様がご承知の様にハイクオリティのバンパーは全て電気を使用して素材に電着させる方法でメッキ加工を施しております。ですのでリベット部分やその周辺は電気の流れも弱く、しかもバフが当たり難い事もあり見栄えのクオリティを錆びにくさのクオリティが下がってしまう事になるからです。このデメリットでは高いお金と時間をかけた事が無駄になってしまう為に、リベット部分を分解してからバンパーとステーを分けて、それぞれメッキ加工を施す作業を行う必要が御座います。バンパーではこの様なリベット留めはそう無いのですが、他の部品は案外とあります。例えばリフレクターやミラーなどはリベットで他の部品とかしめている事が多く、弊社で行う加工の上メッキ加工(最高級モーターショー用クロムメッキ仕上げ)と中メッキ加工(分厚いメッキ仕上げ)は不可になります。当然リベットを飛ばして分解して別々の部品で加工する事は出来ますが。リベットをそのままの状態ではクオリティが追求出来ない為に不可となります。弊社の下メッキ加工はリベット固定されている様な部品に対しては加工は可能です。ここで気を付けなければいけないのが、旧車などは現行車で使用するリベットでは無い事が御座います。要するにリベットの形状が既に現在在庫が何処にも存在しない、購入できない事が御座いますのでリベットを飛ばす前にリベットやボルト問屋さんで在庫が有るか?もしくは製作してもらう事が加工かを調べてから作業に進むかどうするかを決めなければいけません。今回ご依頼頂いたバンパーのリベットは代わりが御座いますのでドリルでリベットを飛ばしても全く問題なく加工に進むことが出来ます。お客様は弊社の中メッキ加工(分厚いメッキ仕上げ)を選択して頂きましたので、その加工方法をご紹介させて頂きます。まずは先程もご説明させて頂きました様にリベットをドリルで飛ばしてしまいます。ステー、バンパー共にスチール製です。ステーには黒色の塗料が付着していますので塗料を剥離致します。続いてバンパーにはメッキが付着していますのでシアン化合物で完全剥離致します。素材自体の表面が何も付いていない状態になってからバフ研磨作業を行います。番手は180番手から最終420番手で終了と致します。次に銅メッキ加工を施して2回目のバフ研磨によるピンホール埋め、次に2回目の銅メッキ加工、ニッケルメッキ加工は分厚めに行い、最後にクロムメッキ加工を施します。先に綺麗になった表面を青粉で仕上げしてからバンパーとステーをリベット留めして完成品となります。
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