大手メーカー様のFRP製オリジナル顔面(頭部)パーツにクロムメッキ加工(メッキ加工)した商品のご紹介をさせて頂きます。
2017年12月26日
この商品は、大手メーカー様からのご依頼で展示用に作られたFRP製顔面(頭部)パーツにクロムメッキ(メッキ加工)した状態です。
FRP製品は、ABSやポリプロピレンと違ってピンホールや巣穴が有る事からメッキ加工(クロムメッキやカラーメッキ)には適さない
素材である事から皆様が普段ご覧になるメッキがかかった樹脂製品はABS製品等が殆どなのです。
例えば、自動車の樹脂パーツにメッキが付いている樹脂パーツの殆どがABS製パーツにメッキ(クロムメッキ)がかかっています。
バイクの樹脂パーツのトラックの樹脂パーツも自動車と同様です。
大手メーカー様は大量にメッキパーツを生産しなければなりませんので、メッキ加工が比較的しやすくコストが安く済むABS製品に
メッキ加工をすると言う意味合いです。
今回のFRP製顔面(頭部)パーツは大手メーカー様の試作品になる為、スパッタリング指定での加工となります。
加工の前に気を付けなければいけないのは汚れや塗料が付いていない事が前提になります。
その理由は、先程もご報告させて頂いた様に、FRP製品には必ず大かれ少なかれピンホールや巣穴が有り、その部分に汚れや塗料の様な
異物が入ってしまった場合、薬剤で取り除く事が出来ない為メッキ加工をしたとしても見栄えのクオリティが悪く剥がれやすくなります。
それらの理由からFRP製品はどの様なメッキ加工の方法でも新品のみになります。
この顔面(頭部)パーツの表面全体を静電気で付着したホコリなども取り、表面のピンホールや巣穴を特殊な素材で表面補修を行い
それらを埋めてしまいます。
真空蒸着メッキと似ています(全く違う)が、真空度が大変高い機会に治具にパーツをかけ、アルゴンガスによってクロムを大変速いスピード
で高真空状態の中で叩きつける事によってクロムがパーツに付きます。
この作業が終わってパーツを取り出すとメッキが付いている表面が濡れていますので、ホコリが付着しない部屋で乾かします。
この乾かす作業は静電気によってホコリが付いた状態で仕上げにかかりますとメッキ表面にホコリ痕が付き、見栄えが汚く見えてしまうので
ホコリが極力無い部屋で乾かす事が大変重要です。(ある意味、一番大事)
パーツが完全に乾くと次に行う作業は、トップコートと言うメッキ(クロムメッキ)を保護する膜を張ります。
この作業を行う事によって雨やホコリ、飛び石、外的要因での傷を着き難くする大変重要な作業です。
電気メッキの様にメッキ厚が無い為にこの様なトップコートを使って表面保護をする作業を乾式メッキは行わなくてはいけません。
このスパッタリングは、当社で行っている上メッキ加工(表面補修)では御座いません。
あくまでも、大手メーカー様からのスパッタリング加工指定です。
しかし当社のスパッタリング加工でも写真の様な綺麗さをお客様にご提供出来ます。
そのクオリティを皆様にご覧頂きたくて、影での見栄えの良さと明るい状態での見栄えの良さを今回のブログにアップさせて頂きました。
更にクオリティを上げるには、当社の上メッキ加工になります。
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