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無電解ニッケルメッキ加工でブロンプトンPステムを綺麗に

上の写真は無電解ニッケルメッキ加工による再メッキを施した物で下の写真がそれです。品名はイギリスの自転車メーカーでブロンプトン・バイシクル社製のPステムと言う部品です。因みに、このPステムが装着されている自転車は2016年に世界で1500台限定で製作されて、そのうちの150台が日本で販売された希少価値車です。このメーカーは折り畳み自転車の世界的な超有名メーカーです。この会社のポリシーはレーシング的な要素を追求するのでは無くて軽快車や実用的な通勤車に特化した事に徹しています。この自転車の各パーツは上の写真の風合いの無電解ニッケルをコンセプトに用いています。今回、ご依頼頂いたお客様は腐食したPステムパーツを電気ニッケルと勘違いされて知り合いの業者に頼まれたそうです。出来上がりは色の風合いと入り組んでいる個所にニッケルが付いていなかったり、直ぐに錆による変色が出てしまった為に、弊社にご依頼して頂きました。メッキと言いましても数百種類も御座いますので自動車販売店様やバイク販売店様、整備工場の方にはまず分からないと思います。メッキ工場の従業員でも自分の工場で行っているメッキは分かるでしょうが、他社のメッキは分からない様なレベルです。だから普通分かる訳がないと言うのが当たり前です。その為にも弊社の様に自動車やバイク、トラック、自転車等のメッキに特化した業者を選択される事が失敗しない事になります。このPステムを弊社にサンプル品と一緒に送ってきて頂くようにお客様に伝えさせて頂きました。その理由は、元々のメッキがどのメッキなのかを確認したかったからでした。他社で失敗したPステムには剥離して違うメッキが付着しているので元々のPステムのメッキが分からないのではお客様の要望にお答えする事が不可能になる訳です。サンプルを見た時に直ぐにメッキの種類が分かりました。サンプル側のPステムには無電解ニッケルメッキが施されていて、他社で失敗しているPステムには電解ニッケルメッキが施されている。違いは色合いは素人では分かりにくいですが、稼働する部分や入り組んだ部分のメッキの付着具合が全く違う事にきずきました。電解ニッケルは無電解ニッケルと違い錆びる速度が全く違いますしニッケルが入り組んだ箇所に付きやすいのも無電解ニッケルメッキです。だからこの自転車を作っているブロンプトン・バイシクル社は無電解ニッケル仕上げをされたのだと思います。ニッケルはクロムよりも光沢は低いです。その上で部品の入り組んである箇所にニッケルが付着していたら無電解ニッケルメッキ加工でほぼ間違いないと言えます。

錆が酷過ぎるホイルキャップを再メッキ加工

上のパーツは60数年前の自動車用純正ホイルキャップです。この位の年代にしては経年劣化が少なく、オーナー様が普段から手入れされている上に室内保管されていた事がわかります。当然、自動車ですので4本タイヤが装着されている訳ですから純正ホイルキャップも4枚御座います。なぜかしら、3枚は程度が良いのですが1枚は上の写真の腐食が酷いキャップがお分かりになられると思いますが不思議です。60数年前のパーツと言う事もありメーカー在庫がある訳も無く、このホイルキャップを綺麗に加工するしか選択肢は御座いません。弊社のメッキランクで言いますと程度が良いホイルキャップ3枚は厚メッキ加工及び程度によっては板金加工。残り1枚の表面と裏面の錆が酷いホイルキャップは上メッキ加工を施さなければ綺麗になりません。因みに、弊社に再メッキ加工をご希望のお客様には電話で出来るだけ分かりやすくご説明をさせて頂くのですが、パーツを剥離しなければ経年劣化した商品は板金が必要なのか分かりませんと言うのですが、この錆が酷いホイルキャップは長年の経験から100%上メッキ加工を施さなければ程度が良いホイルキャップとの見栄えのバランスが合わない事が分かります。絶対とは言えませんが、恐らく左の前輪タイヤか左後輪タイヤに装着されていたのではと想定致します。(日本の道路はやや左が低い為、左のホイルキャップに水が溜まりやすいのでそれに比例して右より左が腐食しやすいとされています。この60数年前のホイルキャップもそうですが、最近のスチール製ホイルキャップも当時と同じくスチールの肉厚は薄くキツイ錆が有る場合はシアン剥離後に貫通穴が表面に現れる事は珍しくありません。その上に先程もご説明させて頂きました様にスチールの肉厚が薄い為に錆による貫通穴が見られた場合は高熱の真鍮を溶かした板金であるろう漬けを行うとその周りのスチールまで溶けてしまい、穴が更に大きくなる事が御座います。そうならない様に開発されたのが弊社の上メッキ加工です。この加工方法は高熱のろうを使用せずに細かな粒子のアルミニウム製金属パテを用いて表面補修を行います。この加工方法は再メッキで綺麗にならない素材、亜鉛ダイカスト所謂アンチモニ製部品にも使用しています。画期的な加工方法で普通のメッキ屋さんでは行っておりません。この上メッキ加工で再メッキ完成品は新品未使用品の仕上がりになります。

1955年式グリルを再メッキ加工

上のパーツは1955年式初代クラウンの純正グリルです。今から64年前にしては大変に綺麗な状態です。このクラウンは通称観音開きクラウンと言い世の中には知れ渡っていて有名な旧車です。現在はトヨタ自動車の各都道府県のトヨペット販売店本部に展示している事もあります。大変希少価値の高い名車です。このグリルの素材は錆に強い真鍮製で出来ておりクロムメッキ加工が施されています。(因みにこの観音開きクラウンはトヨタ博物館に行けば見れるそうです。)それではこの64年前の経年劣化グリルに再メッキ加工を施す方法をご紹介させて頂きたいと思います。剥離剤で使用するシアンを使用すると真鍮自体溶けて無くなってしまうのでこの様なパーツの場合はこの剥離剤を使用致しません。真鍮パーツにクロムメッキが施されている時に使用する剥離剤でグリル表面に付着しているメッキと錆を溶かして全面を真鍮その物の肌にしてしまいます。この様な格子状で細かく区切られている場合は、かなり手間が掛かってしまいます。メッキを施す前の素材表面を綺麗にする磨き、所謂バフ研磨で鏡面仕上げにする必要があるからです。この場合、表面と裏面はバフ磨きが出来やすい形状にありますが格子状の内部にはバフが当たらないので磨く事が出来ません。その為に専用ルーター等で一箇所ずつ丁寧に磨く必要が有る為に手間が掛かる事になる訳です。通常、普通の装飾クロムメッキ加工を特化している工場には専用ルーター等御座いません。弊社は自動車やバイク、トラック等の部品にクロムメッキ加工を施す事に特化していますので、この様な細かな格子状のグリルに対しても綺麗な仕上がりでお客様にご提供できます。この様な自動車やバイク、トラック等のモーター関連部品にメッキを施しているのは当然、それ相応な見栄えのクオリティと錆びにくさのクオリティを必要としております。その作業はモーター関連のメッキだけに特化して仕事をしている業者に委託しなければ出来上がり時のクオリティにガッカリする上に錆が早い事につながります。失敗されている方の方が多いかも分かりません。そのくらいモーター関連に特化している業者を探す事は難しいです。グリル表面を鏡面仕上げになる様に磨いてから専用治具を用いて電気メッキ加工致します。

日産ディーゼルの3分割樹脂グリルにメッキ加工

このパーツはUDトラック30年前のコンドルの純正3分割樹脂グリルです。業者様よりご依頼頂いたのですが、装着しているグリルが破損してしまい元の様に戻したいと言うご相談でした。樹脂製品を板金加工する事は不可能で補修と言う選択肢は弊社に存在致しますが、加工賃も数段高く尚且つ納期も通常の加工日数よりも3倍以上かかってしまいます。出来ればメーカー在庫を調べて下さいとご連絡させて頂きましたら、ご覧の様に日産UDで30年前のパーツが有りました。探してみるもんです。以前、日野トラックのトレーラーグリル(スチール製で24500ミリの長さ)が2年前に見つかりました。このトラクタ(トレーラーヘッド)は30年前のトラックで今回と同じようにグリルを破損してしまい板金加工を施したとしても綺麗な見栄えにならない事が分かる程の状態でしたので日野自動車の全国で在庫を調べて頂いたら2本在庫が有った事も過去には御座いました。自動車の部品はメーカー在庫で買える年数は約10年とされています。しかしこの様に数十年時が経ったパーツも調べてみれば在庫が有る事もあります。諦めずに探すことが良いでしょう。見つかれば見っけもんです。それではこのポリプロピレン製樹脂(PP)3分割コンドルグリルに最高級モーターショー用クロムメッキ加工を施す方法をご紹介させて頂きます。この様にメーカー純正新品未使用品グリル(未開封)であったとしても製造工場等で静電気によるホコリ等がパーツ表面に付着している事が多くパーツの表面と裏面、時にグリルなどは上の写真をみて頂ければお分かりになられます様に段差や入り組みが激しい事があります。この様な個所に対してもしっかりと洗浄しなければいけません。この作業をしなかったり手を抜くとメッキ加工が完成した時に見栄えが悪かったりメッキが剥がれやすくなります。最高級モーターショー用クロムメッキ加工だけでは無く、どの様なメッキ加工にもこの事は大切になります。グリルの細部まで脱脂が完全に済めば、次に行う作業は細かな粒子のアルミニウム製金属パテで表面補修及びプライマー処理を施します。そして銅メッキを施してピンホールを埋める為にバフ研磨します。2回目の銅メッキ加工、続いてニッケルメッキ加工、クロムメッキ加工を施します。表面の仕上げ作業として細かな粒子の研磨剤で丁寧に磨いて完成になります。

旧車バイクのバネ部品類を再メッキ加工

この部品は全て希少価値の高い旧車バイクの足回り部品です。バネ、小さな小物部品、バネを受け止める筒状の部品で、ご覧の様に経年劣化による錆と汚れで特にバネには当時何のメッキがかかっていたのか分からない様な見栄えになっています。今回のご依頼主様はバイクの専門業者様ですがバネは元々何のメッキかが分かりませんとおっしゃっていました。これらの部品が元々何のメッキが施されていたかと言うと、筒状の部品は装飾クロムメッキ加工を施していました。残りの大きなバネと小物部品は全てユニクロメッキが施されていました。バネの両端には少しでは有りますがユニクロが残っているのが確認が取れます。業者様には丁寧に各部品の再メッキをご提案させて頂いて加工を受けさせて頂きました。筒状部品には弊社のメッキランクの中メッキ加工(分厚いメッキ)、小物部品と大きなバネは磨ける部分はバフ研磨有りでユニクロメッキ加工になります。これらの部品でもお客様によっては全て装飾クロムメッキ加工を施す場合も珍しくはありません。しかしながらこの大きなバネの場合は経年劣化が酷く錆が表面だけでは無く間と内側がご覧の様な状態だと、当然バフは表面だけ当たる状態ですのでこの様な物は間と内側の見栄えは綺麗にはなりません。少しましになる方法はブラストで磨く方法が御座います。その分コストも掛ってしまいますが・・・。弊社はお客様にとって一番良い加工の選択をご提案させて頂いております。バイク、自動車、トラック、自転車等の場合、旧車や希少価値車の部品はメーカー在庫が無い事が多いですので弊社の様な自動車部品に特化している専門工場でメッキ加工を施す事をお勧めさせて頂いておりますが、5、6年しか経っていない自動車やバイク、トラックの部品はメーカー在庫が有りますので、それらを購入する方がお客様にとってコストパフォーマンスも良く、パーツが直ぐに手に入るメリットがあります。例えばメーカー純正メッキパーツ程度のクオリティで満足してらっしゃる方は是非純正部品を購入される事が望ましいです。弊社にメッキ加工をご依頼されるお客様には損はさせたくありません。ですのでまず、お客様がお考えになられている部品がメーカー在庫が有るのか無いのかを問い合わせされてからご発送される事が一番良い選択だと思います。このご説明で分かりにくいお客様はお気軽に弊社にお問い合わせして下さい。丁寧にご説明をさせて頂きます。

午前中発送のメッキ加工完成品

CB750Fоurリアフェンダーのビフォー、アフター(板金加工及び厚メッキ仕上げ)

塩害がかなり酷い状態の船舶用ハンドルとアクセルレバーの厚メッキ加工完成品

有名テクニカルチームの絶版車小物部品をユニクロ再メッキ加工

この小物部品は全てスチール製でバイク絶版車です。加工依頼頂いたお客様は絶版車を専門とする専門テクニカルチームからのお仕事です。全てユニクロメッキ加工での再メッキです。写真では一部をアップさせて頂きました。この様な小物に対するユニクロメッキ加工の場合、写真を見て頂いてお分かりになられます様に様々な形状が有り、紛失の可能性が出てきます。万が一、絶版車などの部品はそうそう簡単に手に入る物では御座いません。我々専門工場が使用する方法は、穴が開いている小物に細い針金を一つずつに通して纏める様に致します。当然、きっちり詰め過ぎるとメッキが付かない事になりますので、それを考えながら写真の様にセットします。その上で、お客様と業者との間で紛失トラブルが無い様に、お互いが写真を撮ったり部品名と数量を納品書に間違えが無い様に記入する事を致します。ユニクロメッキによる再メッキ加工の場合は部品表面に存在する錆を落とさなければいけません。これを錆落としと言います。この作業をしないでユニクロメッキ加工を施すと錆が無い箇所にはメッキがのりますが、錆が出ているか所にはメッキがのらない仕上がりに必ずなってしまいます。こうなってしまえば再メッキする意味がありません。この事を踏まえながら部品の形状や個数、先程もご説明させて頂いた錆の状態を考慮してユニクロの再メッキ加工を施します。今回ご依頼頂いた有名テクニカルチームはこの様な再メッキ加工を依頼する事に長けていますので、トラブル防止の為に部品全てを写真に撮って頂いた上で弊社にご発送して頂きました。

セドリック230フロントバンパー(凹みと歪み有)を再メッキ加工

このバンパーは3代目セドリック230(1971年式)の純正メッキバンパーです。黒色のマジックでお客様が板金加工を施したいとお考えの箇所に丸で囲んでいます。結構な歪みが出ているのは恐らくぶつけてしまった痕の様な感じが致します。錆の状態を裏面から見ますと43年ほど経っているわりには、マシだと思います。きっとオーナー様の手入れが良かったのだと思います。弊社は過去に初代、2代目、3代目のセドリックバンパーに板金加工有の再メッキ加工を行わせて頂いた経験から中メッキ加工(分厚いメッキ)+叩き上げ板金及びろう漬けでお客様は満足される事と考え、この方法をご提案させて頂きました。それではこの3代目セドリックバンパーの加工方法をご説明させて頂きます。何時もながら、初めに行う作業はメッキを剥離する作業になります。厚メッキ加工で使用する剥離剤はシアンを使用致します。因みに、町のメッキ屋さんの剥離は塩酸や濃硫酸を使用します。この様な剥離剤では完全に剥離できない為に見栄えのクオリティ、錆びにくさのクオリティ及びメッキが振動によってかなりの確率で剥がれます。自宅や事務所などの机や椅子などには町のメッキ屋さんに加工依頼する事はお勧めですが、特に自動車関連のパーツにメッキ加工や再メッキ加工をお考えの場合は弊社の様な専門工場に依頼する事が望ましいです。シアン剥離で約7日強かかります。そうするとバンパー素材であるスチールが表れてきます。その時には錆もメッキと一緒に溶けてしまいます。その為に上の写真にバンパー裏面の写真を貼り付けさせて頂いておりますが、この様な所も溶ける事になる訳です。この位の錆では恐らく腐食痕による貫通穴は出ないと思いますが、バンパー裏面のコーナー部分やナンバープレート取り付け部やバンパー上部と下部にはキツイ錆が出ている場合はシアン剥離後、貫通穴が表れる事は珍しい事では御座いません。この様な場合は、お客様にご連絡をさせて頂いてから追加の板金加工に入らさせて頂きます。しかしながらお客様がその箇所の見栄えのクオリティに対して拘りを持っていらっしゃらない場合は板金加工をしないで加工させて頂く事も可能です。弊社の熟練板金職人により表面を新品の様に生地を整えてからバフ研磨作業を行います。ここまでは素材表面を出来る限り綺麗にする事に徹します。ここから先の作業がメッキ加工になります。1回目の銅メッキ加工からバフ研磨でピンホールを埋めます。2回目の銅メッキ加工で完全に生地を整えます。ニッケルメッキ加工のポイントは分厚くする事により錆びにくさと綺麗さを追求出来ます。最後にクロムメッキ加工を施して綺麗な3代目セドリックフロントバンパーの完成品になります。

経年劣化で車検が通らないリフレクターを再メッキ加工

このパーツは旧車のリフレクターで、ご覧の様にメッキが剥がれて素材表面が見えてしまい車検が通らない状態の写真です。扇形のリフレクターの素材は樹脂製(ABS)でお椀型の素材はスチール製です。共にメードインイタリーと刻印が裏面にあります。このリフレクターのメッキ加工方法はアルミニウム蒸着メッキ加工です。所謂大量生産型で見栄えのクオリティが低くと長持ちしない方法です。メッキ加工方法は大きく分けて2種類あります。その一つが乾式メッキと言いメッキ槽に入れない方法を言います。弊社はこの方法では無く、見栄えのクオリティが高く、尚且つ長持ちする湿式メッキです。この加工方法は先程も述べました様にメッキ槽に漬けこみ電気をパーツに流す事によりパーツ全体にメッキがのると言う方法です。昔はメッキの技術がまだまだ発展途上でしたのでこの様な乾式メッキ加工で大量生産し低コスト重視の加工方法を世界中で行われていましたが、最近ではメッキ加工技術とメッキ液、更に弊社の上メッキ加工の様な表面補修技術を用いた加工が行われる様になりました。しかし、どちらの加工方法にもメリットとデメリットがあります。例えば、見栄えのクオリティが低く、長持ちしないが加工賃が電気メッキ加工仕上げより加工賃がお安く済むと言うメリットが乾式メッキには御座います。上の写真の様な直接目に見えない個所に使用するリフレクターに使用されるメッキ方法です。このメッキ方法で加工終了に表面を指で触れると光沢が失われます。更に指で表面を触れなくても、約6年から7年程でライトの熱に負けてメッキが上の写真の様に素材表面が見えてしまいライトの光量(カルデラ)が車検を受けれない低さになります。しかしながら、湿式メッキはメッキ加工直後の見栄えも乾式メッキに比べて比べ物にならない位見栄えのクオリティも良く、更に長持ち致します。弊社がお客様にご提供させて頂くメッキ加工はハイクオリティの電気メッキ加工仕上げです。樹脂製リフレクターの再メッキ加工でお受けできない物が御座います。それは樹脂の経年劣化具合と素材の厚み及び、剥離剤が強い為に素材が耐えれるかどうかと言う事が条件にあります。更に言えば、メーカー様の新品未使用品が手に入るので有れば、お客様にとって一番良い事になります。このリフレクターは旧車の純正部品の為にメーカー在庫が世界中を探しても無い物で有る為に再メッキ加工により車検対応できるカルデラを出さなくてはいけません。

46年前の経年劣化が酷いアルミニウム製グリルをメッキ加工

このパーツは昭和48年式のトラック用グリルで素材はアルミニウム製でご覧の様な経年劣化が酷い状態です。素材の厚みは約1ミリ強程でモールの両端を手で握り少しの力を加えるだけで曲がってしまう様な薄さです。しかも経年劣化で全体的に腐食しているので脆い状態、尚且つ各モール軽く歪んでいるのが分かります。この部品のオーナー様より綺麗な状態にしてほしいと言うご依頼を受けました。弊社でこの様な素材の状態で新品未使用品状態になる方法は歪み修正を行ってから、上メッキ加工を施すと完全に新品未使用品になります。当然、加工賃はかなりお高くはなってしまいますがこの部品が希少価値が有るのならば加工を施す価値は大きいと思います。それでは何故、この部品が歪み修正と上メッキ加工を施さなければ綺麗に仕上がらないかと言うご説明をさせて頂きます。まず初めに部品の歪みはバフ研磨作業やメッキの厚みで元の状態に戻らないので、必ず熟練職人による歪み修正を施さなければいけないと言う物理的要因になります。2つ目はスチール素材の部品の表面に経年劣化が酷い場合でもろうによる板金加工が可能である割合が高いですが、アルミニウム素材に板金加工は中々綺麗にならない事と、今回のグリルモールの様に厚みがかなり薄い場合は更にろうによる板金加工が難しくなる為に見栄えのクオリティが追求出来ない事が御座います。この様な場合には弊社の上メッキ加工により薄くアルミニウムの様に板金加工がしにくい物にはもってこいの加工方法になります。その加工方法は通常ろうによる素材にかなりの熱が掛ってしまう方法では無くて経年劣化が酷い状態の箇所に細かな粒子のアルミニウム製金属パテを使用し表面を綺麗に作り直す方法を行います。この方法のメリットは、様々な素材に対応できる他、よっぽど部品に大きな穴が開いていない限り施工後、新品未使用品になると言う事にあります。このアルミニウム製金属パテで経年劣化がした表面を表面補修してからバフで磨き、更に表面の生地を整える為にメッキ用プライマー処理を施す事によりメッキ完成後、より錆びにくくなる方法を用います。この様な作業を行う事で新品未使用品の仕上がりに錆びにくさの付加価値を付けますのでお客様に満足して頂ける様な部品に仕上がる事が出来ます。