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樹脂製モール再メッキ加工


このパーツはポリプロピレン製樹脂に蒸着メッキがかかっていてメッキがご覧の様に
剥がれている状態なので個人様より再メッキ加工して見栄えを良くしてもらいたいと言う
ご相談です。ストレートに言いますと再メッキ加工は不可になります。
理由はまずパーツが新品では無いので蒸着メッキを剥離するのに素材(樹脂)が耐えれない。
後、素材が柔らかい為メッキ加工で変形する、この二点からこのモールは再メッキ加工が不可と言う答えです。
今回のメッキ加工の不可理由は典型的な事ですのでご興味ある方は覚えていて損はありません。
当社はお客様のご要望を極力お聞きしお答えさせて頂くのですがこのモールに対してはお客様に損をさせる
事が間違いないのでやはりアウトです。樹脂製モールでは無く金属製モールですとまず再メッキ加工は
大丈夫です。金属は剥離しても素材までが溶ける事がまずないので再メッキ加工は可能となります。
私が言うのも何ですが、メッキ加工は奥が深いですよ。

オリジナルステンレスメッキ加工

この商品はトラックのカスタム様に使うオリジナルステンレスメッキパーツです。
私個人的にはステンレスメッキが一番大好きです。アートトラックトップレベルの
リピーター様からのご依頼でお知り合いのボディー製作会社にステンレスを使って
オリジナル製品を作って頂いたとの事です。大変綺麗に製作されています。
ステンレスは元々機械である程度研磨されていますが、スチールは素材が荒いので
メッキ屋としては既にステンレスの勝ちと思ってしまいます。更にステンレスは
スチールより錆に強いですのでメッキ加工するには最高な素材だと私は思います。
ただし弱点はスチールよりもステンレスの方が強度が無い事と熱に弱いのです。
例えばトラックでもバイクでも自動車でもマフラーにメッキをかけてるのはスチールに
かけています。それはステンレスにメッキをかけて車の装着し走るとメッキをかけた
マフラーに当然熱がかかります。スチールにメッキをかけてマフラーはメッキが割れませんが
ステンレスにメッキをかけてマフラーはメッキが割れます。

ラフター純正ハシゴメッキ加工前

クレーンのタダノさんからのご依頼でラフターの純正ハシゴをメッキ加工して欲しいとの事です。
クレーン車のパーツ自体あまりメッキ加工をしたいと言うご依頼は無い事はありませんが大変珍しいです。
道路を走っているとインパクトはかなりあるとは思います。一度、四国の個人様からラフターのホイルに
メッキ加工して欲しいと言うご依頼は受けさせて頂いた事はあります。ハシゴに白色の塗装がかかっていますので
酸で剥離します。次にハシゴその物に錆とめがされているのでシアンで亜鉛メッキを剥離致します。
ハシゴ自体はスチール製にパイプですので通常のバフで磨きます。しかし溶接の付け根やパイプの内側は
バフがあたらないのでひたすら手磨きで頑張ります。この作業の様に手間をかけるかかけないかによって
クオリティが変わります。そして銅メッキを分厚くし、ニッケルメッキも分厚く、クロムメッキ加工でメッキ加工は終了
何時もの様に青粉で丁寧に磨きます。

旧車ベンツ280SLバンパー、グリル再メッキ前

お馴染み旧車ベンツ280SLです。この車は旧車の中でも人気です。
ご覧の様にバンパーには錆と凹みがあります。既に板金が必要な事が見て分かります。
グリル枠は凹みなどはありません。これらのパーツで一番手間がかかるのがやはりバンパーです。
まずは、シアンで数日かけてメッキを剥離します。今回のこのバンパーは業者様より中メッキをご指定されて
いますので、板金は楊板金を行います。剥離が終わったバンパーに凹みがあるので真鍮を溶かした状態で
板金します。その後、バフで慎重に磨いて生地を整えます。グリルは生地が細く形状が安定していないので
あまり力を入れずゆっくり慎重に磨きメッキ加工に移ります。どちらのパーツも銅メッキをかけて、もう一度
バフで磨きピンホールに銅の粉を入れます。又、銅メッキ加工を分厚く、ニッケルメッキも分厚くし
クロムメッキ加工です。最後に青粉で丁寧に磨いて出来上がりになります。
(上メッキ、中メッキ、下メッキ、ランクによってメッキ加工の仕方が変わります。)

2トン車タペットカバーメッキ加工前

珍しい形状のタペットカバーですが、2t車用との事です。
普通、普通自動車はアルミニウムを使用していますがこのタペットカバーは
スチール製です。リピーター様からのご依頼でしたがトラックのこの部分への
メッキ加工はなかなかしているオーナーさんはいないと思います。
このパーツはメーカー在庫があるので新品をご用意して頂いての加工ですので
当然見栄えのクオリティは最高になります。因みにエンジン回りは当然熱くなりますが
タペットカバーのメッキが剥がれたりする事は御座いません。(電気メッキの場合)
この商品は黒色の塗装が有る為に塗装剥離致します。
塗装を剥離するとスチールを錆びない様にする亜鉛メッキがされていたので
シアンで剥離します。ですのでこの様に塗装が付いていると剥離は2回以上になります。
当然手間がかかりますので剥離代がかかる事になります。
形状も簡単な形状ですのでバフ研磨が大変楽に出来、綺麗な研磨が出来ます。

旧車インナードアハンドル枠メッキ加工

旧車インナードアハンドル枠に再メッキした状態です。
40数年前の日産希少価値車パーツで、素材はスチール製、錆は少しあり、クロムメッキのくすみあり。
内装パーツなので外装パーツの様にキツイ錆が無いので板金する事はまずありません。
お客様よりドアを開けた時にパッとする位綺麗にしてほしいとのご要望でした。
手の平に収まるサイズですので面積は小さいです。しかしこのパーツはインナードアハンドルが
くぼんでいる所に付く為、くぼみ部分の研磨が難しいと言う感じです。
こう言う場合はバフがくぼみに入らないのでブラストと手磨きで手間をかけます。
流石に、バフ研磨の様なパワーでは無いので綺麗さの差は出てきます。
これは物理的に仕方がありません。磨きが終了すると銅メッキ加工を分厚くし、ニッケルメッキ加工で分厚く
クロムメッキ加工し純水でメッキ液を洗い流して青粉で磨きます。これで再メッキ加工は終了となります。
お客様が大変満足されていました。嬉しかったです。

旧車ケンメリグリル再メッキ前

ケンメリのアンチモニ製(亜鉛ダイカスト)グリルです。
写真を見て頂いてお分かりになります様に、結構な腐食具合です。
業者様からのご依頼で車の保管状態は野ざらしに近い状態だったらしいです。
だからこんなに生地が腐食しているのです。普段から車を大事にしないと
レストアする時に高くつきます。さてこの状態から表面を綺麗にし剥離後
脱脂をいたします。アンチモニ製品の再メッキは通常、普通のメッキのやり方では
綺麗にならない素材ですので、表面を細かい粒子のアルミニウム金属パテで
補修をしなければなりません。この工程が一番大事です。表面補修が終了すると
サフ、プライマー処理で生地を整えて、表面に通電効果が出るように無電解メッキ加工を
おこないます。後は何時もの様に、分厚く銅メッキ加工し、続いて分厚くニッケルメッキ、
クロムメッキ加工した後、純水でメッキ液が付いているのを洗い流します。
最後に丁寧に青粉で磨いて再メッキ完了になります。

FRP製リップスポイラーメッキ加工前

この商品は、FRP製リップスポイラー新品パーツです。
塗装も無く、汚れの付着もありませんのでメッキ加工は可能です。
まず、裏の金属網を外さなくてはなりません。
以前にもFRP製品と他の樹脂との表面の違いのお話はさせて頂いたと
思いますが、FRPには巣穴が沢山あります。(他の樹脂にはありません。)
箱に入った新品と言えどもほこりが付いていたり、人の手に触れていますので
油分が付着しています。これらを薬品で脱脂致します。
そこから、この巣穴を綺麗に埋めていき、他の樹脂の表面の様にツルツルにします。
サフ、プライマー処理で磨き、通電効果がある様に無電解メッキという方法でメッキ加工致します。
この状態で電気が通りますので分厚く銅メッキ加工し分厚くニッケルメッキ加工、クロムメッキ加工して
青粉で丁寧に磨いて出来上がりになります。FRPの表面をこのような工法で金属化する事は
一個一個の仕事となる為メーカーの量産品では加工は不可です。

アルミニウム製シマ板メッキ加工

この商品はアルミニウムで出来たシマ板で、トラック等によく利用されています。
ボディーに架装するのに使用する事が多く、スチールのシマ板よりも軽い為
アルミニウム製をします。クロムメッキの光沢までは無いですが、光沢アルマイト処理が
されている商品は過去に売っていたとお客様よりお聞きします。このシマ板をメッキ加工される
お客様も光沢アルマイトのシマ板をご購入された事が有ったみたいですが、やはりクロムメッキみたいな
光沢が無く、長持ちしないと言う理由でアルミニウム製シマ板を当社でメッキ加工をしたいとご依頼して
頂いたのです。まず、光沢アルマイトをアルマイト剥離するところから始まります。
アルミニウムを裸にしてバフ研磨致します。今回の製品で厄介な事が一つあります。
それはシマの部分とシマの部分の間にバフが当たらない事です。
やはり磨ければ磨くほど綺麗になるのでメッキ加工する表面は平らな方が良いのです。
この様な手間等がお値段に反映されます。

旧車トライアンフTR6バンパー再メッキ前

旧車トライアンフTR6の3分割バンパーです。
素材はスチール製、バンパーの裏はご覧の様に錆がとげとげしく出ています。
表面は錆が出ていてクロムメッキがくすんでいる状態です。
当社で再メッキ依頼がある素材が悪い状態でのランクで言うと中位です。
大体、この位のバンパーの腐食具合で考えると、板金が必要か必要でないか
微妙な感じです。メッキ屋でよく言うやってみなければ分からないレベルです。
まずはメッキを剥離するためにシアンに漬けます。錆もある程度溶けます。
数日漬けるとスチールその物になり、この時点でやっと腐食痕が表れて板金が必要か
必要で無いか判断出来るのです。再メッキは特に剥離終了後からがスタートと言っても
過言ではありません。このトライアンフの3分割バンパーはラッキーな事に板金無しでいけました。
バフ磨きでしっかりと研磨し、銅メッキ加工終了後、更にバフ研磨によってピンほーるに銅を入れます。
この作業をするのとしないのとは全くクオリティが違います。